タイトル

平成22年度新任助教研究助成 採択者
〔研究者〕
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氏名    米谷 真人 (まいたに まさと)

所属   応用化学専攻

職名   助教

〔タイトル〕

酸化物ナノ粒子の結晶面構造が有機分子−酸化物半導体界面での電荷移動特性へ及ぼす影響

〔研究の概要〕

金属酸化物半導体ナノ粒子は高い安定性と安価な製法、ワイドバンドギャップによる高い酸化および還元能により、光触媒材料および光電変換デバイス材料など実用の範囲が広い材料である。本研究対象である酸化物半導体を用いた光触媒反応系および色素増感型光電変換系においては、高い安定性や光触媒能からアナターゼ型酸化チタン結晶が広く利用されている。アナターゼ型の酸化チタンは、通常は最安定表面である(101)面にほぼ完全に覆われているが、近年アナターゼ型の結晶面生成比を制御し、(101)面以外の例えば(001)面の比率を増加させる合成方法が確立され始めている。これは表面吸着種イオンの面選択吸着により本来活性で不安定な(001)面の大きな安定化に基づいていることが、量子化学計算により示唆されている。この新規の(001)面を多く含む粒子を用いた光触媒反応では、通常の酸化チタンに比べて数倍の速度で反応が進むことが報告されているが、その詳細なメカニズムについては明らかにされていない。本研究では、有機分子の酸化物表面での吸着状態に着目し、結晶面方位による光電荷移動過程での各要素への影響と相関について、走査プローブによる表面化学的解析、光電気化学的解析、分光学的解析などにより解明する。これにより、光触媒系および色素増感光電変換系の高効率化への指針を提案することを目的とする。

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〔オリジナリティ〕

本研究では、不安定結晶面である(001)面を主に有する新規の酸化チタンの光触媒活性の要因について、走査プローブによる表面化学的解析、光電気化学的解析、分光学的解析などにより詳細に解明することで、有機分子−ナノサイズ無機半導体界面制御の観点から光触媒系および色素増感光電変換系での電荷移動特性の向上に対して新たな知見を与えるものである。

〔期待される成果〕

有機分子−ナノサイズ無機半導体界面での電荷移動特性の解明により、光触媒系および色素増感系において、より高効率な触媒および光電変換デバイスの創出を狙う。さらには、量子化学計算による新たな表面修飾剤の探索により、(101)面以外の結晶表面の選択性や選択比率の詳細な制御を行うと共に、フッ化水素を用いない表面修飾剤により合成手法の拡充を行い、基板上への直接面選択合成などの新規複合材料創出も期待される。


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