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本専攻は、高度循環型社会の実現を目指し、ミクロからマクロにわたるプロセス、すなわち物質とエネルギーの変換過程および変換工程の解析・設計・操作に関する卓越した研究と総合的意思決定能力を身に付けた創造性と国際性に富む人材の育成により社会に貢献することを理念としている。
化学工学は、プロセスに関わる技術体系である。プロセスの理解(解析)・開発(設計)・運用(操作)を担当し、ミクロな化学反応からマクロな工場・コンプレックス・環境まで、それぞれの過程・工程を開発し、それらを的確・最適に機能させ、目的(性能の発現・物質の生産)を達成させることを任務としている。化学工学が化学工業にとどまらず、他の工業諸分野にも大きな影響を与えるほどに発展・成熟し、今日総合科学技術と位置付けられているゆえんである。
高度循環型社会のみが、持続ある発展を可能にする。一方で、人間や経済ばかりではなく、環境・技術・文化・教育にまでわたる多面的な国際化が可及的に進行している。そこには、地域社会レベルからグローバルなレベルに至る重層構造とレベル内およびレベル間の複雑な循環構造がある。化学工学に付託されたプロセス技術に対する需要はますます大きい。