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二酸化炭素を放出しない原子力が地球温暖化を防ぐ技術として注目を集めています。新たなエネルギーが必要なアジア諸国はもちろん、米国、ヨーロッパ諸国でも原子力推進へエネルギー政策の見直しが進んでいます。世界中の電力の16%、とくにフランスの場合は78%が原子力発電によって供給されています。また、医療や農業、新素材開発の分野では、放射線や、加速器などの利用がめざましい進歩を遂げています。これらは、原子核工学に基礎をおいています。
原子核工学専攻では、原子核反応に関する物理・化学を基礎として、核分裂・核融合反応によって発生するエネルギーの制御・利用、放射線・粒子線と物質や生命体との相互作用と有効利用、新材料の開発、原子力エネルギーシステムの最適化や安全性に関する教育研究を行っています。
教育内容は大きく分けて、原子炉理論を中核とし、現在及び将来の原子炉の安全利用、核熱有効利用に必要な原子力基本教育、燃料のウランを循環して使い、廃棄物を減らす核燃料サイクル技術、未来のエネルギーとしての期待される核融合の理学及び工学、原子力分野の新しい展開として、レーザや粒子線の応用、エネルギー材料などに関する教育などから構成されます。
世界最高水準の研究教育拠点形成を目指す21世紀COEプログラムに本専攻が原子力分野で唯一認定され(平成15?19年度)、博士課程学生を中心に様々な実践的な履修コースや、国際インターンシップ、研究教育助成制度が準備されております。また、国際大学院コースとしてNuclear Engineering Courseを併設し、講義科目を英語で行い、国際社会で活躍できる人材養成を進めています。